過去ログ - 女神・2
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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/27(日) 23:41:06.44 ID:2Wa5XMcCo
「あたし、もう女さんとお兄ちゃんの仲を許せると思う」
 彼女は僕の肩に体重を預けながら呟いた。

「お兄ちゃんもあたしと一緒なのかもね」

「どういうこと?」
 僕は自然に彼女の肩に手を廻しながら言った。

「恋愛って当事者同志じゃなきゃわからないんだよね。あたし、初めて恋をしてよくわかった」

「・・・・・・うん」

「お兄ちゃんが女さんのことを、女さんの女神行為のことを承知していても女さんが好きなら、あたしはそれを邪魔しちゃいけないのかもしれない」

 一瞬で僕の思考は甘い感傷から覚醒した。妹の肩を抱いていた手が震えた。

「・・・・・・先輩?」
 妹がいぶかしんだように聞いた。

「いや。続けて」

「あたしにはブラコンかもしれないけど、それでもお兄ちゃんの恋を邪魔する資格はないと思う。今ではあたしの一番好きな男の人は、お兄ちゃんじゃなくて先輩なんだし」

「うん・・・・・・」

 途方もないほど幸福に思えただろう妹の言葉も、今の僕には全く響いてこまかった。胃の辺りが重く苦しく軋んでいる。

「だから先輩、あたしが前に相談したことは全部忘れて。あたしはお兄ちゃんと女さんのことは邪魔しないし、お兄ちゃんの味方になるの。今ではあたしには先輩がいるんだし、もうお兄ちゃんの恋を邪魔するのは止める」

 僕にはもう何も言えなかった。

「それをあたしに気がつかせてくれたのは先輩だよ」

 妹は僕の頬に手を当てた。

「大好き」

 妹に口を塞がれながら、僕はその甘い感触を感じることすらなく自分のしてしまった早まった行為のことを鮮明に思い浮かべていた。

 もう僕には何も考えられなかった。僕は妹のことを思いやる余り先走って女の女神行為のことを鈴木先生にチクってしまっていたのだった。


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