過去ログ - 女神・2
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734:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/04/28(日) 21:28:48.25 ID:u4iUy+vro

「お姉ちゃんって、何で兄友と付き合っていることをあたしたちに秘密にしてるのかな
あ」

 少しだけ不思議そうに次女が言った。そんなことは大きなお世話だ。妹友ならともかく
おまえには全く関係ないだろう。

「姉さんのことより・・・・・・おまえはどうなんだよ」

「え?」

「会長もおまえなんかより好きな相手がいるらしいけどな」

「何? 何言ってるの?」

 よほど自分に自信があったのだろう。俺の言葉に次女は戸惑ったようだった。

「会長って。まさか、まだ女ちゃんのことを?」

 俺は思わず笑ってしまった。

「いったい何年前のこと言ってるんだよ。おまえも脇が甘いな」

「・・・・・・どういう意味?」

「会長だって今では可愛い彼女がいるんだよ。もちろん、女なんかじゃねえぞ」

「・・・・・・うそ」

「本当」

 姉さんと俺とのことなんか頭か吹き飛んでしまったようだ。今までの余裕の表情が消え
次女は必死な表情で聞いた。

「誰なのよ。会長が好きな女って」

「俺の同級生の妹。妹ちゃんって可愛い子なんだ、これが」

「妹って、あたし知ってるかも」

「何でおまえが知ってるんだよ」

「妹友の親友だって女の子じゃないかな。前に妹友から聞いたことある」

「・・・・・・そういや妹友と同じクラスかもな」

「会長とその子って付き合ってるの?」

「俺もよく知らないけど、付き合っていても不思議はないな」

 それを聞いて次女は恐い顔で黙ってしまった。

 電車が次女の通っている女子高の最寄り駅に着いた。

「じゃあな」

「じゃあなじゃない。あたし、今日は学校に遅れて行くことにしたから兄友も付き合っ
て」

「え? 何で」

「どうせここで折り返したって遅刻でしょ、あんた」

 姉さんのことを貶められたせいもあって、俺は言わなくてもいい余計なことを口にして
しまったみたいだった。次女の表情を覗うと、こいつにはどうやらこのまま俺を解放する
気はないみたいだった。


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