744:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/04(土) 23:08:05.72 ID:3WBNpidgo
取り残された俺はベンチに空しく広げられていた姉さんの手製の弁当をしまった姉さん
の手提げ袋に戻した弁当を抱えながら途方にくれた。これからどうしたものか。
妹友のことは心配だったけど、今さら俺にできることは何もない。姉さんを慰めように
も俺は医者じゃない。むしろ俺の方がおろおろしてしている状態なのだ。それでも俺は姉
さんの側にいるべきだ。姉さんが妹友に付き添って病院に向うのなら、俺の姉さんに付き
添いたい。
俺は自分が間抜にも手に提げていた手提げバッグを眺めた。何やらカラフルな花とか果
物とかのアップリケが施されている。姉さんのキャラには似合わない。もっとも後生大事
にそんなものを下げている俺の方が似合っていないのだろうけど。
こんなときだけど腹は減るときは減る。でも幼馴染の妹友が倒れて、姉さんがそれに付
き添っているときに、姉さんの手作りの弁当を俺が一人で食べるわけにはいかないだろう
し、今はそんな場合じゃない。可愛らしい手提げバッグを持て余したまま、とりあえず保
健室に向おうとしたとき、目の前に現われた妹が俺に話しかけた。
「妹友ちゃん、大丈夫かな」
「俺にははわからないよ。倒れたところだって見ていないんだし」
「あたしのせいなのかなあ」
どういうわけか妹が思い詰めたような顔で呟いた。
「何だって?」
俺は驚いて妹に少し荒い口調で問い詰めてしまったようだった。妹が俺の剣幕に怯える
ように後ずさったため、俺はすぐにそのことを後悔した。
「あ、悪い。でも、何で妹ちゃんのせいになるんだよ」
「わからないんですけど」
俯いたまま彼女は言った。
「あたし、お昼休みにちょっと妹友ちゃんに愚痴を言っちゃって」
「どういうこと?」
「ちょっと、いらいらしたことって言うか悩みがあったんで妹友ちゃんに聞いてもらおう
として」
「ん? それが妹友の倒れたことと関係あるのか?」
「・・・・・・わかりません」
妹が暗い表情で答えた。
「いったいあの子に何を話したんだよ」
「それは・・・・・・」
妹は少しためらった。
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