過去ログ - 女神・2
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758:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 23:43:31.93 ID:/LNrht/Ro

「兄友さんもいい加減に目を覚ましたら? このままじゃお兄ちゃんと一緒で、どうしよ
うもないビッチに惹かれて身動き取れなくなっちゃうよ」

「妹ちゃんの話って意味がわかんね」

 俺は慎重にそう言った。

「目の前の幸せに何で気がつかないのかなあ。兄友さんてお兄ちゃんなんかより恋愛経験
が豊富だと思ってたのに。実際にしていることはバカなお兄ちゃんと一緒じゃない」

「何言ってるんだ」

「そんなに副会長先輩が好きなの? 誰にでも裸を見せるような女のことが。それにその
女は図々しくあたしの彼氏のことが好きみたいなんですよ」

 俺は何も言い返せなかった。

「兄友さんの目の前には、一途にあなたのことだけを見ている妹友ちゃんがいるじゃない。
何で目を覚まそうとしないの?」

「何言ってるんだよ。妹友には関係ないだろ」

「妹友ちゃんのこと抱いたんでしょ? 嘘つかないでよ、あたし聞いたんだから。兄友さ
んって姉妹両方に二股かけてたんでしょ? 最低じゃん」

「やめてよ、妹ちゃん」

 病室のベッドに横たわってこれまで静かに妹と俺の話を聞いていた妹友がそう言った。

「だってそうじゃん。妹友ちゃんと副会長先輩のことを弄んでいるんだよ? 身体だけじ
ゃなくて心まで。最低じゃん」

「・・・・・・お兄ちゃんはわざとそんなことする人じゃないよ」

 妹友が援護してくれたけど、その口調は弱々しく無理をしていることが丸わかりだった。

「偉そうに言うんじゃねえよ」

 俺は思わず妹友を無視して妹に言ってしまった。

「え?」

「え、じゃねえよ。てめえこそどうなんだよ」

「どうって?」

「てめえの方こそ兄と会長と二股かけてるようなもんじゃねえか」

「お兄ちゃんはあたしの大事な兄だよ。でも、付き合うとかそんなことあるわけないで
しょ。血の繋がっている家族なんだから。あたしの彼氏は生徒会長先輩だけだよ」

 妹は怒りを露わにしながらもはっきりとそう言い切った。

「・・・・・・あんだけ兄にベタベタくっついておいてよ、幼馴染に嫉妬するは女へも嫉妬する
は。あんだけみっともなく騒いでおいて今さら何言ってるんだよ。何が生徒会長だ、おま
えはいったい何考えてるんだ」

「兄友さんこそ人のこと言えるの? お姉ちゃんに気のある素振りを見せ付けておきなが
ら、実は前から妹友ちゃんと副会長先輩にも手を出してたんでしょ」

 妹はあからさまに俺を嘲笑するように言った。


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