100:62 ◆6sOGwos0tc[saga]
2012/05/31(木) 20:28:22.79 ID:H/SWMSSm0
「だがな美希。俺は言ったよな?大人の俺でも勘違いをしてしまうと」
「え………?」
俺はスーツの上を脱ぎ、ネクタイとメガネを外す。これでプロデューサーモードOFFだ。元々今日はオフだから私服
でも良かったのだが、美希のご両親に合わなければならなかったのでこの恰好をせざるを得なかった。
「いいか、一度しか言わないからよく聞けよ。これはプロデューサーとしてではない、俺というひとりの男の言葉だ」
俺は美希の目をまっすぐ見て言った。メガネを外しているからぼんやりとしか見えないが、はっきり見えたら恥ずかし
くてとても言えん。ヘタレで結構。今からでも逃げ出したいくらいだよ。
「俺だって普通の男だ。美希みたいな可愛い女の子にハニーと呼ばれて俺が嬉しくないわけがないだろう。勿論勘違いも
したさ。でもそれは刷り込みによる一時的なものであって、俺もそれを認めるわけにはいかなかった」
「ハニー……、それって………」
「でも今回、お前が俺の為に操を立ててくれた事で、お前の俺への気持ちは本物だとわかったよ。仕事をサボった事は
プロデューサーとして許す事は出来ないが、俺個人としては素直に嬉しかった。ずっとひとりで俺の帰りを待っていて
くれたんだな。ありがとう」
俺は美希の涙をハンカチで優しく拭いてやる。いい加減に泣き止め。せっかくの美人が台無しじゃないか。俺は美希の
涙を拭いてやると、呼吸を整えて覚悟を決めた。
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