過去ログ - 騎士「私のために剣を作れ」 鍛冶屋「いやだ」
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26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank)[saga]
2012/05/25(金) 15:59:59.00 ID:gccUALEF0

―――砦


隊長「おお、戻ったか騎士よ」

騎士「はい。 無事、剣の受け取りも済み、いつでも交戦出来ます」

隊長「相変わらず血の気が多いな。 しばらくはまだ時間がある。 旅の疲れを癒すといい。 にしても・・・・・・」

騎士「はい?」

隊長「浮いた話の一つもなかったお前が、まさか男連れでとはな」

騎士「彼は鍛冶屋です。 ようやく出来上がった私の剣に万が一がないように、着いてきてくれたのです」

隊長「なんだ、もう少し脚色して周囲を驚かせようとは思わないのか?」

騎士「微塵も思いません」

隊長「だろうとも」

鍛冶屋「初めまして。 鍛冶屋といいます。 短い間ですが、お世話になります」

隊長「ああ。 あの騎士が使える剣を作った鍛冶屋がどんなステレオタイプの奴かと思えば、結構若いな」

鍛冶屋「師匠が早くに墓に入っちまったんで、我流も交えて細々とやってますよ」

隊長「今度私の剣も作ってくれないか?」

鍛冶屋「よしてください。 今回の件だって、半ば強引に事が運んだ故です。 もう一度作れと国が命じてきたとしても、二度と剣は作りませんよ」

隊長「ふむ・・・・・・。 もったい無い気もするが、それが君の考えなら仕方がないな」

鍛冶屋「いやほんと、騎士もあなたくらい素直に納得してくれていれば、面倒がなくてよかったんですけど。 まぁ、美人の泣きっ面が見れただけでも造った甲斐が・・・・・・」

騎士「・・・・・・」 シャキン

鍛冶屋「・・・・・・ゴホン」

隊長「ふふ。 どうやら短い間によい関係が築けたようだな。 大いに結構」

騎士「仕事の腕前だけは一目おいています」

鍛冶屋「それで十分だな。 他を期待されても困る」

隊長「そうでも無いぞ鍛冶屋。 少なくとも私は君に、騎士が泣いたという一部始終を今晩の食事の時にでも聞けることを期待しよう」

騎士「・・・・・・そんなフリをして」

鍛冶屋「・・・・・・俺が無事でいられると思いますか?」



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