過去ログ - 妹「なぜ触ったし」
1- 20
143:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:33:51.06 ID:eyYF10Mro

 俺は溜め息をつく。

「最初から、おまえの友だちが真正面からタカヤに声を掛けられれば一番よかったんだけどな」

以下略



144:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:34:36.76 ID:eyYF10Mro

「頼まれたんですよ。話がしたいから機会を作ってくれないかって」

「でも、お前はタカヤとは知り合いでもなんでもなかったんだろ?」

以下略



145:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:35:52.37 ID:eyYF10Mro


「先輩の方はどうなの?」

 と俺は訊ねる。幼馴染が「何が?」と言いたげに首を少しだけかしげた。
以下略



146:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:36:01.14 ID:eyYF10Mro

「まぁ、先輩の方の気持ちがどうなのかっていう問題もあるけどな」

「どう、なんでしょうねえ。あの人からそういう話、聞いたことないです」

以下略



147:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:36:31.31 ID:eyYF10Mro

「またこんなふうに一緒に帰る機会があるなんて、思いませんでしたね」

 幼馴染が言った。俺は頷く。

以下略



148:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:37:05.19 ID:eyYF10Mro

 幼馴染が不意に立ち止まった。俺はどうしたのだろうと振り返る。
 彼女は一瞬目を丸くしてから、くすくすと笑い始めた。

「家、通り過ぎてますよ」
以下略



149:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:37:31.90 ID:eyYF10Mro

 来た道を戻りながら、俺は中学二年だった頃を思い出した。
 俺が陸上部に所属していたときの頃。別段熱心な部員だったわけでもなく、特別な成績を残したわけでもない部員だった頃。

 走ることや体を動かすことは昔から好きだったし、小学校時代は多少の自信もあった。
以下略



150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:38:04.93 ID:eyYF10Mro

 その頃から周囲と上手に溶け込めている気がしなくなった。みんなの輪からはみ出している気分になった。
 幼馴染と距離が出来始めたのもその頃だろう。
 
 俺は陸上部をやめて帰宅部になった。
以下略



151:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/30(水) 14:38:52.52 ID:eyYF10Mro

 気付くともう一度家を通り過ぎていた。俺はまた折り返して家に帰る。
 リビングでは妹がコタツに寝転がっていた。俺はなんだか憂鬱な気分で自室に戻る。

 ベッドに寝転がると身体がずきずきと痛んだ。部屋はひどく寒くて、俺は制服のまま毛布にくるまる。
以下略



152:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/30(水) 14:39:46.93 ID:eyYF10Mro
つづく


153:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/05/30(水) 15:45:21.27 ID:eHEKcNK8o
乙!


1002Res/524.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice