199:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/02(土) 13:32:47.71 ID:QvK0WMpCo
俺が何も言えずにいると、彼女は言葉を重ねた。
「いいんです、本当に。機会をもらっても、上手く活かせなかったと思うから。自分でも何がしたかったのか分からない」
「分からない?」
「仲良くなれれば、何か変わるかなって思ったんです」
「それで……」
「それで、頼んだんです」
幼馴染は彼女のうしろで気まずそうな表情をしている。
俺は何を考えていればいいのか分からなかったので、とりあえず階段脇の消火栓の赤ランプを見つめた。
「ほんとうに、ごめんなさい。ご迷惑をおかけして」
違うだろう、と俺はいいかげん怒鳴りたかった。どうして謝ったりするんだ。
俺はイライラしている。
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