221:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/03(日) 15:06:17.27 ID:ZDXFf4JAo
話を続けようか迷ったが、幼馴染が呆れたように溜め息をついたので、俺はそこで口を閉ざした。
「コーヒー飲む?」
「いりません」
彼女はつんと澄ました顔で窓の外を眺めている。
別に変なことを言おうとしたわけでもないのに、勝手に勘違いするなんてなんて奴だ。
やがて妹が制服姿でリビングにあらわれ、幼馴染の顔を見て小さく頭を下げる。
コーヒーを飲みながら、俺はタカヤと「みー」のことを考えた。
俺は友達が欲しかった。そのために二人の事情を利用して、交友の幅を広げようとした。
ついでに幼馴染との交流を取り戻したかった。
そういった努力が欠けていた自覚はあったからだ。
けれど俺は結局、受け身で流されるままで、なにひとつ成し遂げることができなかった。
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