496:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/15(金) 17:24:07.86 ID:5bdoEDiwo
遠巻きに俺たち二人を眺め、止めようともしない人間たち。茶髪はそういえば、学校でも浮いているらしい。
それは俺だっておんなじだ。だから誰も止めない。先輩が、こっちを見ている。
俺は茶髪に殴り掛かった。喧嘩なんて一度もしたことがなかったけれど仕方なかった。
ギャラリーがあっと声をあげる。一度茶髪の顔を殴る。彼はそれを受けた直後に、俺を殴り返した。
俺の脚はとっくにふらふらだった。足に力が入らない。身体が投げ出される。
鋭い音がして、俺の背中で窓が割れた。
ギャラリーが声をあげる。先生呼んで来い、先生。誰かが言う。白々しい、と俺は思う。
こういうところが大嫌いなのだ。
俺はそのまま座り込む。というより、立ったままでいられず尻もちをついた。
茶髪がこちらを見下ろしている。瞳に強い光が宿っている。
俺はゴミのように生きてゴミのように死ぬしかない。
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