52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:22:15.94 ID:yuDoQasso
重々しい溜め息をついて、モスはベンチに腰かけた。俺は溜め息が出そうなのを堪えた。
責めるつもりはない。元をただせば俺の責任だ。だが、これで事態は更にややこしくなった。
「モス」
これからどうする、と訊ねようとすると、彼は頭を振って遮った。
「分かってる。何も怒鳴ることはなかった。あとで謝りに行くついでに、ちゃんと説明しようと思う。俺ひとりで行くよ」
あんなに聞き分けがないんじゃ、怒鳴りたくなっても仕方ない、とフォローしようかと思ったが、やめた。
最初は俺が原因だったのだから、何を言っても身勝手な気がした。
俺たちは揃って溜め息を吐く。白い息が空に伸びた。なんだか何もかもうまくいかない。
不意に、
「修羅場ですか?」
と声がした。
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