531:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:46:13.55 ID:pEUc62klo
「さあ?」
「ごまかさないで」
532:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:46:42.28 ID:pEUc62klo
「部屋でぼーっとして、何してたの?」
「考えごとしてた」
533:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:47:11.93 ID:pEUc62klo
「いろいろね。そういう時期なんだよ、たぶん。知らないけど」
「なにそれ」
534:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:47:43.71 ID:pEUc62klo
「どうしてここに来たの」
と俺は訊ねた。こいつの行動だって、じゅうぶん訳が分からない。
発端があったにせよ、突然俺を避け始めて、それをあっさりやめたかと思えば、「気にしてない」と言い放つ。
535:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:48:31.31 ID:pEUc62klo
「わかんないけど。つらそうだし、心細そうだから」
「心細そう?」
536:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:49:03.03 ID:pEUc62klo
俺はさっきまで考えていたことを思い出す。
法的に禁じられていなかったとしても、社会的には異端であって、異常であること。
両親のこと。友達のこと。あといろいろなしがらみ。
537:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:49:50.34 ID:pEUc62klo
「うわべではさんざん甘ったれたり拗ねたりしてもさ、結局本音は誰にも見せてないんだよね」
「そんなことはない」
538:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:50:16.92 ID:pEUc62klo
妹は気まずそうに顔をしかめた。
「自分のことを話さないのはお前もだろう。俺だって、お前が何を考えているのかさっぱり分からない」
539:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:50:53.67 ID:pEUc62klo
不意に、インターホンのチャイムが鳴るのが聞こえた。俺は怪訝に思って時計を見る。
もう夜だ。今時間に、いったい誰が来たんだろう。
寝転がったままでいると、いくつかの足音が聞こえた。俺の部屋の前で止まる。
540:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:51:31.70 ID:pEUc62klo
「待て待て」
と俺は言う。
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