543:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/17(日) 14:53:35.86 ID:pEUc62klo
とにかく、と半ば怒鳴るような声を張り上げて、幼馴染はこちらを睨んだ。
「今日は腹割って話してもらいます。自分ひとりで勝手に完結されても困るんです。置いてけぼりなんです」
敬語のくせに「腹割って」なんていうもんだから、奇妙な迫力がある。
俺は妹に目を向けた。居心地の悪そうな顔をしている。
俺の視線の先を追いかけて、幼馴染はようやく妹が部屋にいることに気付いたらしい。
俺は無言で促して、妹を立ち上がらせた。彼女は後ろ髪をひかれるようにしていたが、やがて部屋の扉をくぐって出て行った。
ドアが閉じられる瞬間、目が合って、俺はなんだか奇妙な感慨に陥った。
これはなんなんだろう。
まあいいか。
俺は三人の様子を眺める。てんでばらばらの表情をしている。
タカヤは気まずそうに、モスは苦笑い、幼馴染は憤慨している。
なんだかなぁ、と思った。
どこからどう説明すればいいんだろう。いつになく、素直な気分だった。
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