59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/05/26(土) 16:25:58.49 ID:yuDoQasso
「なあ、話してもいいか」
モスに訊ねる。彼は口をへの字にして考え込んでいたが、やがて頷いた。仕方ない、とでも言いたげに。
俺は別に幼馴染の事情に興味があったわけではない。単に助言を仰ぎたかったのだ。
部活終わりまで待って、もう一度話をしようにも、あちらがこちらの言い分を聞いてくれないのでは仕方ない。
俺は妹とのやりとりの部分だけを伏せ、タカヤに誤解を受けていることを幼馴染に伝えた。
すべてを聞き終えると、彼女は困ったように苦笑した。
あまりにくだらない話なので拍子抜けしたようにも見えるし、呆れたようにも見える。
「つまり、誤解を解きたいのに話を聞いてもらえない、と?」
幼馴染はしばらく黙っていたが、やがてくっくと笑い始める。
「笑いごとじゃないよ」
ごめんなさい、と謝りながら、それでも彼女は笑っていた。
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