過去ログ - 勇者「幼なじみが魔王女」
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305:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/07/26(木) 23:16:19.33 ID:ycP1bbzDO
機姫「……ふんっ、何が恒久平和じゃ。魔王がそんな事を考えるものか」

 機姫はそう吐き捨て、小さく舌打ちした。

機姫「そもそも近代の話とはいえ、歴史書に主観を持ち込むこと事態がおかしい。この本の作者は三流じゃな」

 敵(かたき)である魔王を賛美された腹立たしさに渋面をつくりながら、機姫は最初の目次にページを戻した。

機姫「まあいい、魔王の事はある程度分かった。
 そんな事よりも我ら機械族がどうなっておるのかが問題じゃな……さてさて」

 機姫はすぐに目次から機械族の文字を見つけ、ページを飛ばす。
 流れる紙の片面を指で止め、静かに目的のページを探り開くと、機姫は音読を始めた。

機姫「精霊力の枯渇に対し議会は……議会?」

 だが、音読はすぐに止んだ。
 機姫は『議会』の文字に首をひねる。
 なぜなら機械族は王制であり、議員たちによる共和政治という体制ではない。
 少なくとも、機姫の知る限りでは。

機姫「議会……議会……。王権を持っておったワシが不在になってしもうたからかのぅ……ん?」

 その時、機姫の脳裏に名案が浮かんだ。

機姫「そうじゃ、ワシの名前で調べれば良いのじゃ。そこから現在までを辿れば非常に分かりやすい」

 そうと決まれば行動と、機姫は本の終わりの語録から『機姫』の文字を探し始める。
 そして数秒後、機姫は自分の名前を見つけだした。

機姫「よしよし、機姫は二五十ページっと……はて? さっきのページより随分と前じゃのう?」

 少し気に掛かった機姫だが読めば分かるのだ。
 機姫は胸に生まれた疑問を放置して、ページの流し読みを始めた。


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