44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2012/05/25(金) 19:12:42.62 ID:9OEyVz1DO
勇者は何も答えられ無かった。
目の前の気丈な、いや、必死で気丈に振る舞おうとしている魔王に、掛けられる言葉が何も見つからなかった。
頭が、舌が、まったく動かない。
いや、動いたとしても、紡がれる言葉は真実とはほど遠く、魔王に本当の意味で届く事は無いように思えてしまう。
それが「はい」か「いいえ」どちらでも……。
勇者「……」
魔王「……」
沈黙、長い沈黙。
放送『休み時間が終わります。
最終プログラムの生徒両名は……』
やがて、ノイズ混じりの放送が時を動かすまで、2人は無言で、顔を合わせる事もなく、別々に立ち尽くしていた。
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