過去ログ - 【Fate】慎二「何やってるんだ、ライダー!!」 38ワカ目【聖杯クンポケット】
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156: ◆AEs9N/Moag[saga]
2012/05/28(月) 00:53:35.94 ID:q3/1eugKo

アサシンはセイバーの足止めに終始し、そのマスターがレオナルドへと襲い掛かる。

自分自身のマスターを、セイバーは信頼していた。

王となるべくして生まれた少年。

そのあり方には思うところがあった。何かを、間違えていると。

自分とどこか似ていた。人々のいう愛と、自分の持つ愛が食い違う自分と。

レオナルドも、王となる為に――――完全でありすぎて、人とは異なっていた。

だが……驚くべき吸収を見せる彼は、己の欠点――――十全過ぎる完全さにも気が付いた。

セイバーの讒言なしに、己に足りないものを埋める事を行ったのだ。

何と素晴らしい事だろうかという賞賛の気持ちと、純粋な嬉しさ。

これで、己と同じ様な最期を迎えない。

レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイは――王でありながら、人としての人生を全うできるだろう、と。

愛しきものが、そう生きられるという事に――セイバーの心は、嘗てないほどの高ぶりと反っての落ち着きを持った。


……だが、そんな思いは踏みにじられた。


直感が告げる、レオナルドと神父の戦いの危険。

五分であった。勝つか負けるか判らない、五分。

セイバーは迷った。

己の奏者を信頼するべきか、それとも直感にしたがってここは戦いを止めるべきか。


……結局、マスターを信頼する事を選んだ。

レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイなら――――。

王たる王の彼なら――――。

自らの愛する少年ならば――――勝てる、と。


それが間違いだったのだ。

希望は、絶望に変わった。


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