過去ログ - 高木「昔話は小洒落たバーで」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage]
2012/05/31(木) 23:26:33.85 ID:AG48E/nCo
「そうだな。あれは君が入社した頃と同じ春先だったかな」
私はあの当時を思い返し、言葉を選びながら話す。


「私と黒井は、あるプロダクションに入社してから何年か経っていた。業界では黒井と揃って敏腕なんて呼ばれていてね」
「えぇ! そうだったんですか」
彼は驚いていた。何について驚いたのかはわからないが、失礼な反応だ。給料を下げてやろうか。

「あぁ。そこそこ実績のあるアイドルを輩出して、黒井とともに切磋琢磨しながら日々競っていたよ」
「そんなある日、事務所に新しいアイドル候補生が二人入ってきた」
「二人ですか?」
彼が聞き返す。

「あぁ。一人は、君も知っている音無小鳥くんだ。当時の彼女は如月君ぐらい長い髪で、すこし垢抜けていないところが初々しくてね」
今とは違う彼女を想像しているのだろう、彼は目をつむりしきりに頷く。 

「それに、気心が知れるまではまともに目も合わせられない子でね。そうだな、今の萩原君みたいでとてもかわいらしかったよ 」
「へぇ。雪歩みたいにですか」
彼はどうも信じられないようだ。まぁ今の彼女だったら仕方ない気もする。


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