過去ログ - 勇者「淫魔の国の王になったわけだが」
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17: ◆1UOAiS.xYWtC[sagesaga]
2012/05/29(火) 01:17:42.77 ID:MraeMU1Uo
しかしここは、人界ではない。
ローパーが繁殖に用いる事ができるような種族は存在しない。
多岐にわたる淫魔をはじめとした魔族、アラクネ、ラミアといった女性型の魔物。
どちらも、ローパーに後れをとる代物ではない。
強いて挙げれば総じて臆病な性質の「ハーピー」が当てはまるが、空を飛べる事を考えると、捕まえる事は不可能。

繁殖の手段と機会は、この魔界には無いと言ってもよい。
魔界に適合したローパーは進化を遂げ、独自の繁殖方法を発達させていった。
とは言っても、他種族の力を借りずに産卵を行い、自ら子を育てるだけである。
もともと至極単純な魔物である彼らには、遺伝子を交配させる意味はそう無かった。

しかし、一部のローパーはいつしか、掟破りの生存戦略を打ち立てた。
単純明快、そして生物として不可能ともいえる難題を、追い求めて。

―――「死ななければ、繁殖の必要はない」

――――――――

幼淫魔C「んっ……んぅぅぅ!」

為すがままにされていた彼女が、力を漲らせ、魔力を放つ。
紫紺の光が室内を照らし、燭台の火がゆらぐ。
その瞬間、彼女の全身をまさぐっていた触手の群れが紫の炎に包まれる。
彼女の体に熱は伝えず、ただ触手だけに熱傷を与えようと。

淫魔の魔力によって生み出された炎は、決して消えない。
相手を焼き焦がすまでは、たとえ水中に逃れようとも燃え続ける。

――――はずだった。



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