過去ログ - オリジナル魔法少女設定を書いて、次レスで魔女化させるスレ
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58:ケース、愛良麻耶 4
2012/06/01(金) 20:33:52.69 ID:gz/oxzPrP

「倒した・・・」

 風景が見慣れたものへと変わっていく。
 すっかり宵色にそまった屋上に、私は佇んでいた。

「おめでとう、麻耶。これが戦利品だよ」

 キュゥべえは黒い簪の様な者を咥えて、私の足元に歩み寄ってくる。

「なに、これ・・・?」
「これはグリーフシード、魔女が落とす物で魔法少女にとって生きるために必要不可欠な物でもある」
「なるほど、それで魔法少女は魔女と戦わなければならないってことか」

 勝てて安心した以上に、なんだか急に気が楽になって。
 私はその場に倒れこんだ。

「あははは・・・! あははははは! なんだろう・・・すごく気分がいいや」
「どうやら君の心の病は、さっきの魔女の口づけが原因だったようだね」
「魔女の口づけ?」

 キュゥべえによるとそれは魔女が標的になった人間につける刻印の様な物らしい。
 付けられた人間は精神を狂わされ、交通事故や自殺に追い込まれる。
 もっとも、私のように数ヵ月も耐えられることは珍しいらしいけれど。

「私以外にも、沢山の人が魔女に殺されてるの?」
「この辺りは他の場所よりも比較的魔女の出現頻度が高い、魔女によって死亡に至る人間も相当な数になるだろう」
「・・・」

 明日は私の友達や、両親が魔女によって殺されるかもしれない。そう思って奥歯を噛みしめる。
 あの辛く陰惨な気持ちは思い出したくもない。
 絶望を振りまき、人々を死に追いやる魔女は許しせない。

「私は・・・魔女を倒す、倒し続けてみせる」

 夜の中で、ソウルジェムが一層明るく輝いた。



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