過去ログ - とある一位の鬼隠し
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996:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/01/23(水) 07:34:30.28 ID:Xpww3lwDO
深夜、興宮署に一本の電話が鳴り響いた


「大石さーん。一般の方から外線でーす」


名前を呼ばれた大石はため息を吐いて吸っていた煙草を潰し電話に出る


大石「お待たせしました。大石です」

『お…大石…か?俺だ…』

大石「!?一方さん!?」

『あァ…』


荒い息が受話器越しに聞こえてくる
言い様の無い嫌な予感を感じとる大石


大石「こんな時間にどうしたんです!?今どこにいるんですか!!すぐそちらに行きますよ!!」

『ァァ…ゲボッ…もォ…無理…だ…ゲホッゲホッ』

大石(この咳は普通じゃない…嘔吐…まさか血!?既に犯人に教われている!?)

大石「一方さん!犯人は誰なんです!?」

『ォ…れ…俺も最初…犯人はヒトだって思っ…ガボッ』

大石「大丈夫ですか!?一方さん!!」

『オヤシロさゴボッ…まの…祟りなンざありゲホッガボッ…えねェ…って』

『でもガボッ…ォお…おぉオオオオゲバッ』



『オヤシロさまはいる』



『あのあとも…ガボッ…潰しても潰しても…ゲホッ離れることなく…つけてきやがって』

『今も俺の後ろにピッタリ張り付いて…ゴボッ』

大石「あなたの後ろに犯人がいるんですかっ!?」

『振り向ケるワケねェだろ…ゲホッゲボッ振り向いたら…ゲボッゲボッゴボッ』


一方通行の咳が次第に荒く増えていく


大石「お願いです!チラッと見てくれるだけでいいんです!!教えてください!!」


受話器の向こうからの反応はない
ゲボッ…ガボッ…ゴバッ…という咳と共にバリッ…バリッ…と妙な音が聞こえてきた


大石「…一方さん…あなた…まさか」


大石「喉を掻きむしったりしてないでしょうね…?」


ガシャァァン!と倒れ込むような音が受話器の向こうから響いてきた


大石「!一方さん?もしもし一方さん!?」


『ごめンなさい…ごめンなさい…ごめンなさい…ごめンなさい…ごめンなさい…ごめンなさい…ごめンなさい…ごめんなさイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサィ…ゴメンナ』


何の誰に対する言葉かは大石には検討もつかなかったがその謝罪は電話が切れるまで延々と響きつづけた


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