過去ログ - P「七六五物語」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2012/06/01(金) 04:15:22.28 ID:xcmNLGFIO

003

例によって俺が遅刻気味に、俺が事務所への階段を駆け上がろうとしていたところに、丁度踊り場から“何か”が降ってきた。

俺はそれを受け止めた。

突然、“何か”が降ってきたら普通は避けるだろう。だが降ってきたのがただの“何か”じゃなかったのだ。

銀色の髪をしたミステリアスな女の子であり、我が765プロに所属するアイドル。

四条貴音が降ってきたのだ。

避けるよりは正しい判断だった。
いや間違っていたのかも知れない。

何故なら、貴音の身体がとても、とてつもなく軽かったからだ。

洒落にならないくらい、不思議なくらい、不気味なくらい、腕の中で収まるはずの貴音がまるでここに無いかのように、軽かったのだ。

そう、四条貴音におよそ体重と呼べるものが全くと言って良い程なかったのである。

つまり人間の形をしていながら軽いのだ、軽すぎたのだ。


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