114:第五章 王子編「絶命の回廊」 ◆a6qh.01v1w[saga !蒼_res]
2012/06/04(月) 23:55:26.01 ID:bvwBbzpB0
◇b.床に伏せる
大岩が俺を轢き殺そうと襲いかかってくる。もう逃げ場はない!!
決断! いま必要なのは、決断力!
俺は思い切って、通路の端に体を横たえた!
俺の上を、巨石が唸りを上げて通りすぎる!!
ほんの一瞬の決断が遅れれば、俺は轢き肉になっていたろう。
そう考えるとぞっとする。
俺は起き上がって埃を払うと、深呼吸をした。
罠に次ぐ罠。だが魔王の卑劣な策などに怯むものか!
俺は慎重に歩を進めた。
左に緩く弧を描いて廊下が上っている。
右の壁にはまばらに明かり取りがあるものの、薄暗い。
通路は終わり、前方に入口が見えた。
今までと違って、蔦の装飾が施されている。
いよいよ魔城の中心部のようだ。
俺は回廊を抜け、次の場所の入口へと向かった。
確実に王女の元へ近づいている、という確信が俺にはあった。
しかし、それは次の魔物の出現も意味している。
俺は慎重かつ大胆に入口を抜けた。
つづく。
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