157:第七章 王女編「妖精との別れ」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/05(火) 23:30:33.04 ID:yfyhwgt70
しばらく泣きながらしゃがみ込んでいた姫は、やがてごしごしと目元を拭いて立ち上がりました。
真っ赤に泣き腫らした目をそのままに、姫は、きゅ、と拳を握ります。
そして背筋を伸ばすと、すう、と息を吸い込みました。
「きぬはたさん」
姫は叫ぼうとしましたが、うまくできません。
「きぬはたさん!」
姫は、まだ小さい声ですが叫びました。
「きぬはたさーん!」
姫は、少し大きな声で叫びました。
「きぬはたさーん!!」
姫は、強く叫びました。
「きぬはたさーーん!!!」
姫は、強く強く叫びました。
「きーぬーはーたーさーーーん!!!」
姫は、お腹の底から叫びました。
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