212:第十章 王女編「鏡の夢魔」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/06(水) 23:23:51.97 ID:P9OSEpsK0
姫は麦野と話してみることにしました。
「こんにちは、むぎのさん…だっけ?」
「貴族の社交場じゃないんだから、挨拶なんかいらないよ」
麦野は姫の言葉をばっさりと切り捨てます。
「確か、そういう名前だったと思うんだけどね、この顔」
「どういうこと?」姫は首をかしげました。
麦野は答える気は無いようです。
「ここは、わたしのために、あのお方が作ってくださった塔よ」
麦野はうっとりとした表情を浮かべました。
「へん、此処のボスも超趣味が悪いですね」
「なんですって!」
麦野は一瞬怒りの表情を見せましたが、すぐに瞳を蕩けさせます。
「あのお方の言葉には、強い魔法の力がある。
その言葉に従うことが、わたしの何よりの快楽なのよ」
麦野は、いやらしく腰をくねらせました。
「ち…超下品な女です!」絹旗はいいました。
姫は麦野を見ないように、うつむきました。
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