214:第十章 王女編「鏡の夢魔」 ◆a6qh.01v1w[saga !桜_res]
2012/06/06(水) 23:27:32.41 ID:P9OSEpsK0
そういえば、と今度は麦野が切り出します。絹旗を見ています。
「わたしらサキュバスを、闇の妖精っていう奴もいるわね」
「風の妖精は、闇を超認めないですよっ!」
「チビ助に認めてもらう必要なんかないさ。あっはははは」
「むきー、チビってゆーな!」
妖精ならば使命があるはずです。
「自由と愛を運ぶ、夢の使者、それがわたしよ」
麦野は髪をかきあげました。
「ふんだ、ずいぶん超自分勝手な解釈ですねっ!」
「そっか、博愛主義者なんだね」
「あは。そういうことになるかしらね」
「姫! 超違いますからね、超騙されないで下さいね!」
会話が途切れるたびに、麦野は窓の向こうを見つめています。
魔王に近しいのならば、麦野にとって敵とは誰になるのでしょうか。
「敵ねぇ。わたしはそんな面倒くさいこと気にしないわよ」
「そうだよね、本当は敵はいないもん」
「姫、姫。こいつは超そういう意味でいってないですよ」
絹旗は、姫のお人好しが心配です。
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