過去ログ - ブギーポップ・クロス 〜ネオンライトのガラス玉〜
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687: ◆qXEKQweJllf.[saga]
2012/10/23(火) 01:30:21.57 ID:mOFiafiZo

〜〜〜

「はは、まぁ……そういう事よカミやん!大目に見てや!」

思考を現在に引き戻し、僕もカミやんに笑いかける。
わざとらしくうんざりというようにため息をつくと、カミやんは笑いながら一度だけ頷いた。

「さんきゅ……え?」

その返事に礼を述べ、視線を横にいるカミやんから前方へ移した時、信じられぬものが目に飛び込んできた気がした。

――せ、先……輩……?

五メートルほど先の喫茶店に僕が殺してしまった先輩が入っていったような気がした。

「青髪さん?どうしたんですか?」

僕の表情の変化に目ざとく気づき、涙子が顔を覗き込んでくる。

歩きながら先輩の入ったように見えた喫茶店を覗いて見る。
だが、そこに彼女の姿はなかった。

――見間違い、か……まぁせやろな。

「青髪さん?」

「青ピ?」

二人が僕を呼ぶ。

「ん、いやなんでもあらへんよ。ほな、いこか!」

何故だか僕は、その先輩のまぼろしを見て、安心した。
理由はわからない。

『それはね、青髪くん……君が人なんかを殺せるわけがないって事に気づいたからだよ』

するはずのないブギーポップの声が耳元で囁かれたような気がする。

何かが噛み合わない、ブギーポップの左右非対称の笑顔のような奇妙さが残った………。




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