過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」2
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/05(火) 01:18:31.53 ID:Awj1Gu8/o

「君は何を言っているのか自分で理解しているのかい?」

「そちらこそ、自分が何を言っているのか理解しているのかな」

 バードウェイはかぶりを振って小馬鹿にするような仕草を見せると、腰に手を当てた。
 そして饒舌に語り始める。

「事の発端は、うさんくさい格好の土御門ナントカって男が私にとある頼み事をしてきたことだ。
 当時情報に飢えていた私はその男が掴んだ情報と引き換えにその頼みごとを了承してやった」

 バードウェイが右手を掲げて見せる。
 その手の中には、金と蒼が混じった美しい宝玉がある。
 ソウルジェム。変換された少女の魂。インキュベーターが契約することで生まれる存在。
 だが、インキュベーターは少女と契約した覚えは無かった。

「これがその結果だ。ん? 見覚えが無い、という顔だな。当然だろう。
 私は厳重に神殿を築き上げた上で結界を施して、無理やり拉致した君達に契約を迫ったのだからね」

 つまり、情報が漏れないようにした上で契約したということだ。
 確かにそれならインキュベーターが覚えてない理由も分かる。

「私が頼まれたのは、極東の魔法少女たちを助けてやってくれ、という内容の物だ。
 だが致命的に時間が足りなかった。私に何か出来る事があったとしても、まぁ少ないだろう。
 大体、あの女狐が全て解決すると踏んでいたのだからな。
 だからもしもあの女狐が何か失敗するとしたら、それは鹿目まどかか暁美ほむらの魔女化だろうと推測してね」

 くるりとソウルジェムを弄りながら、彼女は続ける。

「そうなった時は、グレゴリオの聖歌隊を使えば良いのではないか、と私は判断した。
 だが重要なのはその先、必要になる祈りをどうやって集めるかだ。
 時間はほとんど無かったし、下手に君達に嗅ぎつけられたら間接的に妨害されてしまう可能性もあった。
 だから私は考えた。面倒臭い、やってられない――と」

 ソウルジェムを指輪に戻して、バードウェイは口角を吊り上げた。

「そもそも私があれこれ働くのはおかしいだろう。
 助けを求めるなら自分で求めればいいのだ。
 つまり、鹿目まどかの声を世界中に無理やり届けたのさ。私の魔法少女としての魔法でね」

「無茶苦茶だ。あの結界の中にいる彼女の言葉をどうやって拾ったというんだい」

 その言葉を受けて、バードウェイはどこからともなく白い塊――インキュベーターの死骸を取り出して見せた。


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