過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」2
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41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/07(木) 01:10:13.92 ID:jiMDkYtfo

「まどか、あなたは……心配してくれていたの? あなたを選ばなかった、私を?」

 ほむらの言葉を受けて、少女は意地の悪そうな笑みを浮かべた。
 空いた方の手を胸に当て、視線を下に、首を小刻みに左右へ振り動かす。

『ほむらちゃんが私のこと、そんな性悪女みたいに見てたなんて……傷付いちゃったなぁ』

「えっあ、違うの! そうじゃなくて、私はただ、その」

『あははっ、冗談だよぉ。 ほむらちゃん可愛い♪』

「なっ……」

 先ほどまでの人外オーラはどこへやら。
 彼女はどこにでもいる少女のように、舌をちらっと覗かせて頭に手を当てた。
 
 どこにでもいる、少女のように。

『あのねほむらちゃん、ほむらちゃんが私の事を選んでくれなくても、心配するのは当たり前だよ?
 ほむらちゃんはほむらちゃんなんだから。選ばれたかどうかなんて、私が気にするだけ意味ないでしょ?』

 少女は本質的に、優しいのだろう。
 悪意を持たず、怨みを産まず、ただ慈しむのだろう。
 それこそが彼女。魔法少女を救う、世界から外れた存在。円環の理。

『またこうして会えた事が、私にとっては奇跡みたいなものだから。むしろ感謝してるんだ』

 彼女は何も妬まず、誰も憎まず、全てを肯定的に捉える。
 もちろん、まどかはまだ少女の全てを理解したわけではない。
 少女が救済した全ての命に流れる物語の側面すら知らない。何も分かってなどいない。
 だからこそ思うのだ。

 違う、と。



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