過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」2
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46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/06/07(木) 01:14:06.59 ID:jiMDkYtfo

――それから一時間ほどして、舞台は地上に戻る。

「この前三下とシスターもそォだが、どいつもこいつも俺の事をタクシーか何かと勘違いしてねェか……?」

「それだけ頼りにされてるってことさ。結局血が足りなくて気絶した僕よりはマシだと喜ぶべきだろう」

 全員を背に乗せたまま、六千キロダイブを可能な限り安全な状態で行いってげっそりした表情の一方通行の肩を叩くと、
 ステイルは力無くむき出しのコンクリートの上に横になった。
 身体中がズキズキするし、傷口はまだ痛むわ足はまだ完全に繋がってないわで重傷もいいところだ。
 だが彼は安らかな顔で空を――暁美ほむら達が作り出した結界の無い、広い青空を見上げた。
 そんな青空に、さっと影が差す。長身にポニーテールの神裂だ。

「お疲れ様です、ステイル」

「ああ、君もある程度は回復したようでなによりだ」

「医療班からはあと三日動くな、と言われてしまっているのですがね。……それで、どうです?」

「とりあえずは無事解決したよ」

 そう。あくまでとりあえずは、だ。
 しかしいちいち先の見えない未来に気を病んではいられない。

「それではこちらもご報告を。帰ってきた魔法少女たちは皆、家族や親友と話をしているようです」

「そうか。……あのグレゴリオの聖歌隊は?」

「バードウェイの差し金です。あなたは知らないでしょうが、地球ではあなたたちの会話が延々と流されていましたよ」

「それくらい、わざわざ結界の中にキュゥべぇを忍び込ませた時点で察しは着いたさ。手は打ってあるんだろう」

「はい、どうやらバードウェイの仕掛けた術式が発動しているようで、素質の無い者の記憶からは抹消されているようです」

 用意周到なことだと、ステイルはため息を吐きながら思った。
 数千万か数億人規模の祈りを用意しながら、世間に生じる波乱は最小限に留めて見せた少女の笑みが浮かぶ。



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