過去ログ - 照「京ちゃん、カッコよくなったね」京太郎「えっ!?」
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80:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2012/06/16(土) 19:02:30.44 ID:bub2DJYbo
咲「…」

京太郎「…」

咲「…えへっ」

京太郎「『…えへっ』…っじゃねぇえええ!!!」

叫ぶ京太郎。かつて横になったまま、ここまでシャウトしたことはあっただろうか。いや無い
これだけ怒声をあげれば、普段の咲ならビビって30分くらい近寄らなくなる。だが…

咲「…」

そうはならなかった。暗い瞳と目が合う

京太郎「…咲?」

ぞわり
妖しい熱を帯びた視線を浴び、背筋に冷たいものが走る
ねっとりとした視線は、京太郎の目をしばらく見つめた後、ゆっくりと視線を移し、今度は剥き出しの京太郎の肢体を舐めるように見つめていく

ほう…と、うっとりとした溜め息を一つ吐き出し、己に酔うたような言い回しで一言、告げる

咲「京ちゃんが、悪いんだよ…」

訳が分からない

京太郎「おい、咲…」

咲「なーに?京ちゃん」

ゆっくりと…京太郎に見せ付けるように右手をあげてゆく咲
手の平が肩あたりまで持ち上がったあたりで、一旦停める。そして今度は、柔らかく、優しく、そしていやらしい手つきで、京太郎の身体へと伸ばしてくる

背伸び臭と云うか、似合わなさを感じさせられるぎこちない動作に、最近読んだ小説か何かに毒された節もあるのだろうとも若干思うが、それでもこの状況では、どうしても…

京太郎「止めろ…」

咲「やーだよっ」

京太郎(俺は今、咲が…)

京太郎(あのちんちくりんの幼なじみの咲が…)

京太郎(小動物みたいな咲が…)

京太郎(弱虫で、臆病で、運動音痴で、ドジで、鈍臭くて…)

京太郎(けど、大切で…大切で…大切で堪らない奴の筈の咲が…!!)

京太郎「…怒るぞ」

咲「…」

咲「くすっ」

咲「…怒れば?」

京太郎(怖い…?)

挑発的な言葉と共に伸びた咲の手の平が京太郎の右肩に触れ、左脇腹へ向かう対角線上をゆっくりとなぞってゆく

幼子にも劣ら無いほどぷにぷにと柔らかい手の平は、水気をたっぷりと含んで熟した桃の果実の様な肌触りで、それでいて肌に暖かく吸い付いて離さない

咲の手がぬるりと肌を滑る度…鳥肌が立つ

京太郎(わかんねぇ…お前が何を考えてるのか、何がお前をそうさせたのか…。さっぱり訳がわかんねぇよ。咲…)

心の中で、頭を抱える京太郎。頭の中を疑問の嵐が吹き荒れる


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