過去ログ - 涼「僕とあなたの」千早「シーソーゲーム」
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47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/06/08(金) 22:40:26.60 ID:OeN9eK850
千早「ただ、私も貴方がどんな道を辿っていくかは、気になるわ。誰も成し遂げようとしなかった、前例のないことをしようとしている。女装アイドルなんて、褒められたものじゃないかもしれないけど、性別を超えた、音楽の可能性を孕んでいるかもしれない」

アイドルではなく、あくまで音楽の可能性というのが、千早さんらしい。

千早「これも何かの縁なのかしら? 秋月君、手を組まない?」

涼「手を、ですか?」

千早「ええ、私は貴方の正体に気付いてしまった。別にそれを脅すわけじゃないけど、あなたが夢を叶えるのを見てみたいの」

思ってもない展開に少し戸惑う。千早さんが、協力? 彼女ほどの凄い人が、どうして僕なんかに……。

千早「アイドルの姿勢としては間違っているのでしょうけど、私は歌のみでここまで来た。ほかの部分を切り離してでもね。だけど、そう通用するものでもないわ。ダンスとビジュアルに関しては、十分だと思う。その2つに関しては、私より上でしょうし」

流石にそれは褒めすぎじゃないですか? 確かに体を動かすことは好きだし、ビジュアルもバレない様にとして来たからそれなりに自信はあるけど……。

涼「そんな、僕なんて」

千早「ふふっ、律子といいあなたといい、秋月って苗字は自己評価が低いのね。私は貴方の歌に可能性を見出した、それだけで十分よ」

小さく笑う。それじゃまるで、僕自身じゃなくて、僕の歌を見ているような言い方だ。でも今は甘んじよう。なんせが彼女が歌を見てくれるんだ、こんなチャンス、そうあるわけじゃない。

千早「あっ、今のは歌だけってことじゃないわよ。誤解させてしまったなら謝るわ」

顔に出てしまったみたいだ。千早さんは慌てて訂正する。

涼「えっと、よろしくお願いします、千早さん」

千早「ええ、こちらこそ」

いつか歌じゃなくて、僕を見てくれるなら。そうして、僕と彼女の共犯関係が成立したんだ。


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