過去ログ - オッレルス「安価でフィアンマの苗木を育てようと思う」
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[saga]
2012/07/16(月) 10:43:35.10 ID:PlAaeUnh0
オッレルス「難しいな…んー…一言で言うなら、『人の役に立ちたい病』にかかってるような子、かな」
フィアンマ「"『人の役に立ちたい病』"?」
オッレルス「人だけ、という訳でもなかったが。困っている人を見つけては、助けたいと思っている偽善に満ち溢れた嫌な子供だったよ。周囲からの評価は良かったが」
フィアンマ「人助けは良い事じゃないのか」
オッレルス「それを純粋な気持ちで行えば、な。過去の俺の場合、救えたかどうかは問題じゃなくて、自分がそれに取り組めたかどうかしか重要じゃなかったんだ」
フィアンマ「?」
オッレルス「…そうだな。たとえば、フィアンマは勉強をするだろう。勉強自体は良い事だ」
フィアンマ「? あぁ」
オッレルス「で、まぁ、物知りになると、俺は君を褒める」
フィアンマ「あぁ、そうだな」
オッレルス「その間は問題無いんだ。ただ、褒めてもらうために勉強するというのは、もはや良い事じゃない」
フィアンマ「…何となく理解はした」
オッレルス「そういうことだ」
理解してくれたらしい苗木フィアンマさんの頭を、よしよし、と撫でながらオッレルスさんはそう答えます。
オッレルス「ありがとうって言われたい訳でもなかった。良い事をした、人助けをしたという自覚が欲しかったんだ。今考えても醜い」
フィアンマ「でも、それで助かった人も居るのだろう」
オッレルス「どうかな。砂漠で喉の渇きに苦しんでいる人間に甘いジュースを与えても、ほんの一時渇きが癒えるだけで、本当にその人を救えた訳じゃない」
フィアンマ「ほんの一時でも癒せたならそれで良いだろうに」
オッレルス「どうかな」
苗木フィアンマさんの髪をさらさらと撫で、オッレルスさんは困ったように笑います。
オッレルス「…結局、俺は本当に助けなければならないものは、捨てたんだ」
フィアンマ「?」
オッレルス「魔神になる儀式の途中、傷ついた猫を見つけたんだ。本当なら、その時、猫を拾い上げて獣医を探し回るべきだった。そうしていれば、魔神にはなれていなかっただろうが…それでも、大切なものを失う事も無かった。だけど、俺は猫と一緒に感情も捨てた。大事なものを捨てて、こんな力を手に入れた。守りたいものも無かったくせに。だから、ずっと後悔していたんだ。……だから、君を初めて見つけた時、拾い上げたんだろうな。結局、俺は今も昔も偽善者なんだ」
オッレルスさんの言葉を聞きながら、苗木フィアンマさんはちょっぴり回想してみます。
『…君、名前は?』
『…ふぃあんま』
『…親は居るのか?』
『…』
『なら、此処で会ったのも何かの縁だ。私の名前はオッレルス。良かったら、一緒においで。昨日まで子供達が居たのだが…今や男一人の寂しいアパート、それで良ければ』
フィアンマ「…偽善者などではない。俺様は、お前に拾われてよかったと思っている。何が、どうして一人で居たのかは分からないが、少なくとも、お前でない誰かではなく、オッレルスでよかったと、そう思っているんだ。だから、そこに関しては卑下するな。俺様は猫ではない」
オッレルス「…
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