過去ログ - 風子「風待ち鳥は空を見ていた」
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27: ◆I38.07w0MY[sage saga]
2012/06/09(土) 21:14:19.21 ID:bzATqBdvo
「もうすぐ卒業だね」

 何気なく話し掛けた、この時期の学生はそれが挨拶だという風に。
 彼女は「そうね」と軽く言いまた用意に戻った。

 和ちゃんと唯ちゃんは別々の大学に進学するという。

「ねえ、唯ちゃんと離れて寂しくない?」

 さらに問いかけた。こんなこと聞いても仕方ない、
 私の寂しさが紛れるわけでもないのに。

「そうね、寂しくないと言えば嘘になるわ。
 でも仕方ないわよ、それぞれの人生だもの」

 それぞれの人生、確かにそうだろう。
 二人は十年以上の月日を過ごして来たはずだ、
 それを簡単に割り切れるものだろうか。

 私はわずか二年で動揺しているというのに。

「和ちゃんにはわからないよ、私の気持ちなんて」



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