71: ◆I38.07w0MY[sage saga]
2012/06/09(土) 21:53:33.17 ID:bzATqBdvo
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それからは吹っ切れたのだろうか。
寝付きもよくなり、その分朝が清々しくなった。
学校でもいつものように、いや、前より少し元気になれた気がした。
そんなある日のことだ、
唯ちゃんに袖を引っ張られ空き教室に連れて来られたのは。
「唯ちゃん、何の用かな?」
「えっとね、ちょっとお礼言いたくて来てもらったの」
「飴のことなら先生にもらった物だから、お礼言われることじゃないよ」
「うん、おいしかったよ。……じゃなくて和ちゃんのことなんだ」
和ちゃんの名前を聞いて一瞬たじろいだ。
余計なことを言ったり泣いてしまったり、
私が和ちゃんを動揺させたことは否めないだろう。
「あ……ごめんね、唯ちゃん。
私、和ちゃんに変なこと言って困らせちゃったんだ。
そのことだったら本当にごめんね」
唯ちゃんは「風子ちゃんのせいじゃないよ」と首を振って。
「和ちゃんはいつも通りだったよ。
でもなんとなくわかっちゃうんだ、ちょっとおかしいなって」
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