9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県)
2012/06/11(月) 09:08:02.64 ID:zk7ODUrQ0
私の体が丈夫じゃなくて、我が家はあまり裕福じゃない。
だから娘には申し訳ないんだけれど、おもちゃなんかはお誕生日とクリスマスの年二回しか買ってあげてないんだ。
娘が6歳の誕生日に「欲しいものは?何でも買ってあげるよ。」って夫婦できいたとき、娘が言ったのは「妹と弟をお腹いっぱい食べさせてあげてほしい」だった。
「わたしはこのさき、ずうっともやしだけでもいいから、かすみと、ちょうすけと、こうたろうと、こうじには、おにくもおこめもいっぱいたべてほしいなー、って」
ごめんね。
あなたにもご飯いっぱい食べさせてあげられないお母さんでごめんね。
体が弱くてごめんなさい。ごめんなさい、許してね。
頭が真っ白になってしまって、親の癖に取り乱して娘に縋り付いて泣いて謝ってしまったんだよね、私。
娘はビックリして「はわっ、おかあさんをなかせてごめんなさい」って泣きだした。
親としてなってないよね、私。娘を傷つけたよね。本当にバカだった。
この前の、子供の日。夫の親・兄弟・親戚、一同が集まった席でいつものように始まった大合唱。
「子供に子供の世話を押しつけてはかわいそう」「ロクな大人にならん」「今からでも仕事を増やせ」「パートでも何でも、なんとかなるやろ?」
困った顔をして薄笑いを浮かべてテキトーに生返事をしてやり過ごすしか私達夫婦には方法がありませんでした。
うっかり火に油を注ぐ真似をしたら、もっと傷つけられる。ああ、仕方無いが、我慢しよう、嵐が過ぎるまで・・・そう思ってた。
その時、今年小5の娘が、鋭い口調で言い出した。
「ロクな大人の、ロク、って何なんですか?」
「嫌そうに聞いている人間に嫌な言葉を言い続けるのが、ロク、なんですか?」
「ここにいるみんな、わたし以外はみんなお金のあるロクな大人なんですよね?」
「ロクな大人の、ロク、がこういうことなら、わたしはロクな大人になれなくたっていいです!」
「いいもん! わたしはロクな大人になれないもやしっ子で!」
「ちぃーともかわいそうなこと、ないもん。もやしっ子ばんざーい!」
一同が静まり返ってきまり悪そうに視線をアチコチに泳がせ始めた時
「お母さん、わたしを産んでくれてありがとう。体が弱くても私を産んでくれてありがとうね。」
照れくさそうに言って、べろちょろを引っ掴んで、
「伊織ちゃんのうちに遊びに行ってきまーす!」飛び出していったよ。
次の週
「今日から、わたし火曜日と水曜日にもお洗濯やりまーす! 母さんはゆっくりしててねー。母の日だもん。
お金かからない、いい孝行だね! うっうー、お得ですー!」
今、娘は昼ごはんにとホットケーキを焼いているようです。
でもね、母の日のプレゼントは先週にもう貰ったと、私は思っているんだ。
えへへ、親馬鹿だけど、いい娘に育ってくれてうれしくて。誰かに聞いてもらいたかったんだ。
……でも、「もやしっ子」の使い方間違えてるのよね……。
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