過去ログ - P「つまり、夢の中か」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:16:15.43 ID:pZ0kk8uso


 男はあずま家から少し離れたところで立ち止まりました。
 それは先ほどの松の並木の三本ぶんの距離でした。

 男はしばらくあずま家を眺めていました。
 白塗りのしっくいと檜皮をふいた屋根。

 その可愛らしい建物をどう考えているのか、よそからでは窺うことはできませんでした。
 
 男は一つ頭を振ると近づいて行きました。
 一歩ごとに、あずま家の輪郭が乱れ身悶えているようでした。
 
P「入っていいか? 雪歩」

 男はドアをノックしました。
 なぜノックしたのか?
 そこにあるのはあずま家ではなく、
 プレハブの小さな家だったからです。
 戸ではなくドアだったからです。
 
 男が近づいたことで姿を変えたからです。



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