過去ログ - P「つまり、夢の中か」
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5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[sage]
2012/06/12(火) 11:06:31.68 ID:pZ0kk8uso

 女はしゃがんで足下の雪をあつめ、雪玉を2つ作りました。
 1つをあらぬ方向に投げ、雪に穿たれたあとを見て童女のように笑いました。
 それからもう1つの雪玉を手にして男の背をじっと見つめました。
 
 女が苦笑して雪玉を足元に捨てた時、ずいぶんと久しぶりに男は口を開きました。

P「雪歩を探す。ついてきてくれるかな?」

貴音「はい」

P「怖くないのか」

貴音「ちっとも」

P「俺は、怖いよ。
 雪歩は本当によくやってるんだ。
 結果がついてこないのはスタッフ、つまり俺のせいだ。
 あいつの夢の中で俺はいったいどんなめに遭うんだろ」
 
貴音「ここがまことに雪歩の夢ならば、あなた様の隣りより安全な場所はありません。
 わたくしはそう思います」
 
 男は答えず、一方を向いていました。
 白と青の世界に染み出したように、松の並木がありました。



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