過去ログ - 「私を、殺してください」 「……え?」
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52:卵かけご飯する者  ◆ZZgvzQZhlY[saga]
2012/06/17(日) 21:07:48.40 ID:kOYBO5hfo
……

学校の屋上ってのは、意外と高さがある。
普段ふと眺めるとそうでもなさそうに見えるものだが……
人が死ぬには十分だったようだ。
遠目であまり詳しくは見えないが、その子はまだ小刻みに動いていた。
だがそれも、時間の問題だろう。

(……あの子が人間、ならね)

僕は確信があった。
だからこそ、息切れもせず、焦りも無く。
落ち着いた心で、振りかえれたんだと思う。

「……」ニコ

ほら、やっぱり
何食わぬ顔で立つその子から視線を外し、また下へと視線を返す。
そこにあったはずの物は、痕跡を残さずきれいさっぱり消えていた。
ずっと眺めていたらどうなっていたのだろう?消える瞬間が見えたのだろうか?
なんてナンセンスな思考がかき消される。
背中に感じる、確かな温もり。
首筋にかかるむず痒い吐息。

「……先輩」

意外と胸ってのは、柔らかくてもその存在を主張するとは限らないらしい。
当ててんのよとはなんだったのか?


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