過去ログ - 木原加群「見滝原市、か………………懐かしい場所だな」
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方)
2012/06/14(木) 00:39:57.73 ID:BcfUsYZw0
加群は後ろを振り返る。銀髪に赤縁眼鏡、裸の上に直接オーバーオールを着込んだ小柄な女性がそこにいた。

マリアン スリンゲナイヤー。『グレムリン』の正規メンバーにして、自称『現存する超希少な黒小人(ドヴェルグ)の一人。

「………………私は昔言ったよな。『もしも復讐が終わって、それでも無意味に生き残って、何にもなくなっちゃったら、その時は私のトコに来い』って」

「………………」

加群は答えない。

「………………なんで凍え死にしようとしてるんだお前はっ!」

胸元を掴み上げようとするが、身長差のせいでうまくいかない。しかし、マリアンは珍しく激昂していた。

「………………何を勘違いしている。別にただ死のうとしていた訳ではない。これからどうしたらいいのかを考えていただけだ」

「だったらすぐ私の所に来いよ!」

「今の今まで忘れていたのだ。仕方ないだろう。大体、何故そこまで私に執着する?」

「こ、こいつはっ………………!」

顔を真っ赤にしつつプルプル震えるマリアン。朴念仁を好きになった人間は、いつでも苦労するものだ。合掌。

「………………もういい。それで?どんな目的が見つかったんだ?」

「ああ。自分の今まで訪れた場所を巡ってみようと思っている」

もう一度、『木原加群』という人間を、あらゆる角度から見つめ直そうと思ったらしい。

「………………ふぅん。楽しそうじゃないか。私もついていかせてもらおう」

「………………構わないが、面白くはないと思うぞ」

「それは私が決めることだろ?__久々にまともな人間らしいことがしてみたいんだよ」


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