過去ログ - 「子供ができた、って言ったらどうします?」
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4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)
2012/06/15(金) 23:42:59.10 ID:inAvTtUD0
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 セックスをした翌日は出勤時間を意図的にずらす。
 そうしないでも普段から出勤時間は他の者より早い二人であるのだが、一緒に出勤などしてしまっては、昨夜の出来事を大声で知らせてしまっているような気がして、多感な時期の、その上アイドルの少女たちにはあまり良い影響は与えないだろうと判断し、誰に言われるでもなく双方そうしている。
 二人の関係は既に事務所の皆には知れているし、それについて訊かれればある程度までは正直に答えていた。

「おはようございます、小鳥さん」
「おはようございます、プロデューサーさん」

 一歩事務所に足を踏み入れれば恋人から同僚に関係は変わる。
 プロデューサーも小鳥も、なるべく仕事にプライベートは持ち込まないようにしていた、というより二人でそう決めていた。

「おはようございます、プロデューサー殿、小鳥さん」
「おはよう、律子」
「おはようございます、律子さん」

 職員組が出揃った。
 それ自体の発生は機械的だが、機械には不可能な親しみを込めて朝の挨拶が為される。
 まだ765プロダクションが弱小に位置していた頃からのプロデューサー仲間であり、今では親友と――少なくとも彼はそう認識していた――呼べる秋月律子への、プロデューサーの情が顕れる。
 それは恋愛感情ではない、自然と湧き出ずる家族愛に似ていた。彼にとっては、まさしく律子は家族に限りなく近しかった。


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