過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ -SS速報VIP

過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ

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37: ◆Rf40X2USO7Yr[saga]
2012/06/16(土) 23:01:06.30 ID:pv1fJubAO
「これ、ユマに。リスポスまで行って買ってきたんだ」

　そう言ってアタシは、トランスポート・ユニットに乗る直前で買うことを思いついたお見舞いの花を、ユマに向かって差し出した。惑星ユユラヤの気候は、草花の自然成育には適していない。だから、アタシたちがふだん目にするのは、どれもドームの中で人工的に調整された気候で育てられた草木だった。それでも、彼女の眼の色と同じ深い青をしたその花を、ユマはとても喜んでくれた。

「わぁー、これをわたしに？ありがとう、キョウコ！」

　病室の中には花瓶になりそうなものが見当たらなかったので、アタシはこの階層の給湯室に用意された予備のコップを取りに行った。戻ってくるとユマは、眼を閉じて花に顔を近づけ、その香りを嗅いでいた。

「この花、とてもいい匂いがするねー、なんて言うの？」

「ああ、ごめん。聞くの忘れちまったんだ。時間がなくて、さ」

　ユマに余計な心配をかけたくないと思うと、アタシは今日、研究所で聞いてきた話をここでする気にはなれなかった。ユマは寂しがり屋だから、アタシが戦って借りを返すなんて知ったら、自分も着いていきたいとか、危ないことはしないでとか、そう言い出すに違いなかった。ユマは寂しがり屋だから、アタシが戦って借りを返すなんて知ったら、自分も着いていきたいとか、危ないことはしないでとか、そう言い出すに違いなかった。この二週間というもの、アタシは自分がユマに怪我をさせた化け物の手がかりを追っているということを、ユマ自身には気づかせないようにしていた。

「腕の具合はどうだ？もうだいぶ良くなったのか？」

　代わりに、魔女に傷つけられたユマの身体の調子のことをたずねてみる。ユマは名前の分からない花を生けるためにコップを持ってきたアタシに、怪我のないほうの手から花を手渡した。

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