過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ -SS速報VIP

過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ

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787: ◆Rf40X2USO7Yr[saga]
2012/07/03(火) 23:29:15.77 ID:hw4VJ5BAO
［訓練］

「…お前、すごいことできるんだな。借りができちまったな。ありがとう、サヤカ」

　アタシがそう言うと、サヤカは屈託のない笑顔を見せて応じた。

「なーに言ってんだか。こんな訓練なんかに、死にそうになるくらいの相手を出してくるQBが悪いんだって！せめて二人とかで戦わせてくれたらずっと楽なのにねー」

「本物の魔女は、これより能力が高いんだ。それに、魔法少女は単独で複数の敵を相手にしなければならない時もある。初めから実力を測り間違えていたら、勝てる相手にも勝てないだろう？」

　QBの答えはアタシの胸に痛かった。確かに、昨日から一気に使える能力が増えて、相手の数も一体しかいなかったし、どこかで敵を甘く見ていなかったとは言いきれない。

「今日の戦いは、魔法少女の使命がどれほど厳しいものかを知ってもらうためのものだったんだよ。それと」

　QBはいったん言葉を切って、

「サヤカ、キョウコにグリーフシードをあげてくれないか」

「ああ、はいはい。あ、これこれ」

　サヤカはさっきまでアタシが戦っていた魔女のいた辺りを見回して、棘の生えた卵のように見えなくもない不気味な何かを拾い上げ、アタシに手渡した。

「それは、グリーフシードと言ってね、魔女を倒した後に時々、落とすことがあるんだ。詳しくはこの後の講義で知ってもらうつもりだけど、とりあえず今はそのグリーフシードを、明日の訓練でも使う予定だから、大事に持っておいてもらいたいな」

　アタシはグリーフシードと呼ばれたそれを何とはなしに光にかざしてみた。不透明な濁った外見は、さっきまでいた魔女の禍々しい気配の余韻を漂わせていて、少しアタシの背筋を寒くさせた。

「分かったよ」

　アタシはそう答えて変身を解き、グリーフシードをパーカーのポケットに突っ込んだ。

　重要アイテム：訓練の魔女のグリーフシードを手に入れた！

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