過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ -SS速報VIP

過去ログ - 【まどか☆マギカRPG】宇宙魔法少女キョウコ☆マギカ

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867: ◆Rf40X2USO7Yr[saga ]
2012/07/07(土) 00:22:12.49 ID:seHJqo+AO
［訓練］

　次の日の訓練を受けるためにアタシが呼び出されたのは、いつもの無機質な施設の内側の空間ではなかった。研究棟の右手には、地下のエリアへと進入できるロックのかかった両開きのドアがあったが、アタシはそこから、研究員の先導に従って、訓練用に設けられた特殊通路に足を踏み入れた。

「さてキョウコ、今日の君の訓練は、昨日までのものよりさらに厳しく、本格的なものになる」

　手渡された疑似ソウルジェムから聞こえてきたのは、またQBの声だった。どうやらまだアタシを直接指導するつもりらしい。

「魔女との模擬戦以上に本格的な内容の訓練があるってのか。いったい、そりゃ何なのさ」

「魔女は強敵だけど、魔法少女の仕事はただ戦闘で魔女を倒すことだけじゃないんだ。そもそも、魔女を見つけること自体も、その仕事に含まれる。それに、見つかった魔女は、訓練施設でのように、そのままの状態でいるわけじゃない」

「どういうことだ？」

「魔女はたいていの場合、結界という特別な空間に隠れ潜んでいてね。素質のない人間には、視認することさえできないんだ。人間以外の種族でも、魔女をふつうに感覚器官で捉えられるケースはあまりないようだね」

「アンタはどうなんだ？」

「僕は念話が使えるからね。それで魔女の存在を感受できるんだ。それはさておき、魔女の結界には、魔女本体以外にも、多数の使い魔が棲んでいることがある。結界の形状は魔女によって様々だけど、この訓練では地下の特殊通路の全体が、ある魔女の結界だと想定してもらうよ」

「ふーん？」

「君の目的は、この結界の主である魔女を倒すことさ。ただし、結界の中には使い魔がうようよしているからね。訓練の魔女のグリーフシードを使ったとしても、全て倒していたらきりがなくなるだろう。だから、君は魔法を駆使して、戦わなくていい敵はやり過ごし、戦う場合もできるだけ有利な状況を作り出す必要がある」

「なるほど、それが本格的な訓練ってわけか…」

　アタシは眼前に広がる薄暗い迷路のような空間に目をやり、呼び出した槍を構えながら言った。

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