過去ログ - 真「ここは……」やよい「……どこですかぁ?」
1- 20
100:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[saga]
2012/09/24(月) 07:00:54.58 ID:e51plMtAO
――――――――――――



「はァっはァっはァっはっはっ……」

宛もなく無我夢中で走り出して数分。
筑川は足が速く、真はやよいの手を引きながらその後ろを走っていた。

背後からキリン星人が追ってくるような錯覚が絶えず、怖くて後ろを振り向くことができず、とにかく必死になって走っていた。
だがしかし


ピンポロパンポンピンポロパンポン


突然、軽快なメロディーが辺りに流れ始めた。

(なんだこれ……?)

携帯の着信メロディーのような電子音がどこからともなく鳴っている。
しかもその音量は足を進めれば進めるほど大きくなっていった。

緊張感の欠く明るいメロディーが、逆に気分を不安にさせる。
嫌な予感が、真の手を突き動かした。

「あッ!?……ま、真さん?」

腕を掴まれて急停止したやよいは、よろめきながら素っ頓狂な声を上げた。

「これ以上行っちゃダメだ!!」

メロディーは軽快な曲調で鳴り続けている。

「え、な、なんで……」

「筑川さぁん!!止まってぇ!!」

狼狽えるやよいを遮って、真は前方を走る筑川に向かって叫んだ。
筑川は既に真とやよいとの距離をかなり離している。

ピンポロパンポンピンポロパンポン

「筑川さぁん!!それ以上行っちゃだめだぁっ!!」

叫び続ける真の声に気付いたのか、筑川が速度を緩めながら振り向いた。

「筑川さ………」

その時だった。

ばぁん

筑川の頭が大きな破裂音と共に粉々に砕け散った。
吹き飛んだ肉片などが周りに飛び散り、頭を失った身体は、速度を維持したまま勢いよく地面に倒れ込む。

「……え?」

突然の出来事に、真は拍子抜けしたように呟いた。
絶句した二人の周りでは、未だにあのメロディーが規則正しく鳴り響いている。

(……や、やっぱり)

真はなんとなく感づいていた。
祐喜と赤羽根がミッション開始時に説明していた一帯に設けられたエリア。
鳴り響くメロディーはエリア外に出そうになった時の警告のようなものなのだろう。
戦争を放棄してエリアから出たらペナルティーが下る。
あの二人はそんなことを言っていた。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
118Res/114.88 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice