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過去ログ - QB「魔法少女達の軌跡」

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163:明子と道子とめあ
2012/08/09(木) 12:26:05.56 ID:UAxYZGGAO

「何て強い――明子は、とてつもない信念を『映画』という物に注いでいる。そうでなければ、こんなに大規模な魔法を使ったら、あっという間にソウルジェムが壊れてしまうはずなのに」

「めあさん、大丈夫!?」

「大丈夫。明子さんがケア、してくれる」

「明子は、すばらしいよ。これだけのことを『全て一人で』やってしまえるほどの魔翌力を持っている」

これだけとも言えないけれど、願いに込める強さが、魔法の強さと言える。
君の姉がどれほどの物かわかるだろう？
彼女は己の夢に魂を賭けたんだ。

――キャリキャリギャリキャリィィ――!!

哀れな、ともとれるような金属質な魔女の叫び声は錆び付いていた。

『これがここの魔女ね』

木偶人形に銃剣を鎖で縛り付けたような、異形。

『何も問題ありませんわ。ただ叩き潰すのみ！覚悟なさりませ!!』

「レッツ、アクション!!」

ギィキイキギキﾞ!! と狂ったように異形が叫ぶ。そして、異形が少女とぶつかる寸前、暖かい風が吹いた。
姉さんがバッジを握り締めている。その拳が震える。

『遅いですわよ!!』

「見えるかい？これが」

「何が…？」

「私は見えます」

キュゥべぇがふわりとあたしの足下を撫でる。

広がる光景。フィルムを伸ばしてドーム状にしたようなものが、あたしたちを包んでいる。それはすぐに消えてしまったが、すぐに姉さんのものだとわかった。
姉さんのバッジも、ドームも茶色だ。

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