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過去ログ - QB「魔法少女達の軌跡」

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226:激弾・紅孔雀[saga]
2012/11/30(金) 23:10:44.53 ID:5Od1gQh/0

　現場に飛び降りると、魔女結界の前に立つ、一人の魔法少女が視界に入った。
　キュウべえの懸念した通り、知美に鉢合わせたのだった。結界に入る寸前だった様で、その表情は殺気立っている。
「……また、あんたらか」
　現れた圭と洋子を牽制する様に、知美は睨みつけた。
「まあ、待てよ。今日は、争うつもりは無いって」
　圭は、なだめる様に言葉を選んだが、内心では相当に警戒していた。
「あの……魔女を倒すのに、私達も協力したいの!!」
　洋子も力を貸す事を申し出る。しかし、知美から出た言葉は。
「……そんなもん、お断りだね!!」
「どうして……どうして、そんな事言うの？」
「簡単な事じゃん。魔女を倒す事に人数をかければ、死ぬリスクは減る。だけどさ、それだけ自分の取り分は減る事になる訳じゃん。
　あたしは、自分の狩場まで分ける程、心は広く無いからね」
　知美ははっきりとした言葉で、洋子と圭を拒絶した。
「……チッ。洋子下がってて」
　圭は不機嫌な表情で、洋子の前に躍り出る。そのまま知美と対峙して、睨み合う。
「一回負けた人間が、粋がってんなよ？」
「ケッ……。次も勝てると勘違いしてんのか？」
　見上げる様に睨む圭。見下ろすように睨む知美。その間合いは約二メートル。魔女退治より先に、一触即発の空気が漂っていた。
（これじゃ、魔女退治より先に、二人とも魔力が無くなっちゃうよ!!）
　意を決して動いた洋子は、両者の間に結界を張れるよう、魔力を充電。

　しかし、実際に二人を止めたのは、洋子の結界では無かった。
「……!?」
　二人の合間に、ズバン、と斬撃が飛んできた。
　足元の硬いアスファルトが、抉り取られる程の、大きな刀傷が刻まれていた。

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