過去ログ - QB「魔法少女達の軌跡」 -SS速報VIP

過去ログ - QB「魔法少女達の軌跡」

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27:　―　珊瑚樹　―
2012/07/22(日) 23:06:39.51 ID:BdVywguAO

トラです。毛並みも女性の美しい髪のようです。ちりんちりん。

お爺さんの家はあわただしくしていらっしゃいます。
お爺さんのおうちは静かでした。柔らかな波のようでした。今は少し乱れております。

以下略

28:　―　珊瑚樹　―
2012/07/22(日) 23:07:06.70 ID:BdVywguAO

「……」

足が止まります。空を見上げます。

以下略

29:　―　椎　―
2012/07/22(日) 23:09:36.62 ID:BdVywguAO

白い猫さんがいらっしゃいました。
いえ。猫というには浮世離れしていらっしゃいます。

以下略

30:きゅうりの魔女
2012/07/22(日) 23:10:50.38 ID:BdVywguAO

それでは、今にも風邪をひきそうに、濡れ鼠になっていらっしゃる、猫のような生き物は何なのでしょう。
幽霊さんにしては、質感があります。天使さんや悪魔さんとも、どこか違います。なれば妖怪さんの類いでしょうか。しかし、それも違う気がいたします。
においがいたしませぬ。

以下略

31:きゅうりの魔女
2012/07/22(日) 23:11:21.25 ID:BdVywguAO

きゅぅべぇさんをやっと傘の中に迎え入れることが出来ました。きゅぅべぇさんはわたしを見上げます。そして、

「僕と契約して魔法少女になってよ！」

以下略

32:　―　御前橘　―
2012/07/22(日) 23:14:54.89 ID:BdVywguAO

きゅぅべぇさんとみそらをタオルで拭いている間に、魔法少女についての説明を受けました。

きゅぅべぇさんがいかなるお方でいらっしゃるのかは未だにわかりませんし、魔法少女が熱に浮かされた夢物語なのか、真に飛び回るこの世の者なのかも、判断がつきません。

以下略

33:きゅうりの魔女
2012/07/22(日) 23:15:36.05 ID:BdVywguAO

それを目に入れるのを、わたしは嫌いました。
死に在るか、生に有るかわからぬ者たちが、この世に干渉いたします景色を、見たくはありませんでした。

何より、わたしだけがそれを見てしまうのが、とても恐ろしかったのです。凶事の予兆を、己だけが感じ取ってしまうのが怖かった。

以下略

34:きゅうりの魔女
2012/07/22(日) 23:16:14.80 ID:BdVywguAO

彼らは確かに、そこにあります。
しかし話が本当ならば、わたしはもう、彼らと関わらずにすむのです。

きゅぅべぇさんは、無表情で頷いて尻尾を一振りいたしました。

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35:　―　無患子　―
2012/07/22(日) 23:19:50.26 ID:BdVywguAO

あれから。
わたしの前に、霊や妖が姿を現すことはなくなりました。願いが叶ったということなのかでしょう。
彼らにつられるように凶事が起こるのを見かけることも、減りました。

以下略

36:きゅうりの魔女
2012/07/22(日) 23:20:18.44 ID:BdVywguAO

さて、わたしは魔法少女となったわけですから、魔女を倒すという義務がございます。
よく考えると、霊たちは見えなくなりましたが、魔女が見えるならば今までとあまり変わらぬのかもしれません。
ですが、わたしは傍観者ではなく、粛正する者となりました。

以下略

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