過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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443:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/11(土) 23:46:18.66 ID:sCyHjKCko
 思わず怒鳴ってから、あたりを見回し、口をつぐむ律子。
 幸い、彼女が電話をかけるために出てきた通路に、人影はなかった。

 ここは、病院の中でも人の少ないエリアなのだ。
 だからこそ、携帯電話の使用も認められている。

『ごめん』

 素直に謝る声は、『サイネリア』ですらない。
 彼女の同級生、鈴木彩音そのものだ。

 そのことに妙に落ち着かない気分になりつつも、彩音の気遣いには感謝の念を覚える律子。

「ううん。こっちこそ……。心配してくれてるのはわかるんだけど、どうしても……」
『そうだよね……』

 しばし、二人は沈黙を続けた。
 相手がなにか言いたげにしているのはなんとなくわかっても、お互いに口を開けない。
 そんな状況であった。

 そして、彩音がようやくのように尋ねる。

『ちゃんとご飯食べてる?』
「あんたねえ、お母さんじゃないんだから」

 あきれたように返しつつも、律子の声に勢いはない。


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