過去ログ - P「お前の夢にはついていけない」律子「……そう」
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(神奈川県)
[saga]
2012/08/09(木) 22:01:04.59 ID:ZWtIHh/+o
「んー、ミキもなんとなく賛成かな。でも、クロちゃんが他の子に目をつけないとは限らないよ?」
「クロちゃんってあんた……。だいたい、可能性だけで言えば、他にも警戒すべき事態はあるわよ? 魔王エンジェルとか佐野さんとかがまたCD出したり、
オーディションに出てきたりしたら、下手したらジュピターよりも……」
「美心は慰問行脚で忙しいらしいよ?」
「麗華たちもそれについていってるから、いまのところ大々的に売り出したりとかは、興味ないでしょうね」
「あ、そう?……ふうん」
伝説を超える『アイドル神』と『魔王』の動向を思わぬところで聞かされて、律子は少々声を上ずらせる。
「まず、あなたたち全員に肝に銘じて欲しいことは、一つ」
気を取り直し、律子はホワイトボードに向き直った。色々と指摘されたものの、いまのところ、考慮に値するグループを増やすつもりはない様子であった。
「日高舞は絶対じゃない!」
そうして、大書されたのは、こんな文であった。
それを見た四人はちらちらと視線を交わす。
「なにしろ私なんかが勝てたのよ。あなたたちが勝てないはずはないわ!」
「いや、律子姉ちゃん、それは……」
何とも言い様のない空気になるところを、涼がなんとかフォローしようとするも、当然、律子は止まらない。
「それに、日高舞に売り上げやオーディションで勝ったことのある……いえ、負けなかった人物は、四人……数え方によっては五人も居るんだし」
「五人?」
「ええ。私と、娘さんのほうの日高さん、千早、そして、佐野さん。あと一人は、だいぶ昔のことだけど……」
そこまで言いかけたところで、律子の声は、ノックの音に途切れた。はーいと返事をすると、扉を開けて顔を覗かせたのは、小鳥であった。
「あの、律子さん。こちらにお客様が……」
「え? うちに」
「はい」
それを聞いた途端、あわわ、と口走って律子は小鳥のほうへ駆け寄った。
「す、すいません。小鳥さんに応対させちゃって」
「いえ、それは構いませんけど。それでですね、訪ねてきたのが、桜井夢子ちゃんなんです。ほら、同業の」
ああ、と律子は頷く。夢子の名前は当然聞いたことがあった。涼の友人であり、あずさを慕っている女性アイドルだ。律子たちのところに顔を出すのも
おかしなことではない。
「涼ですか? あずささんかな? ともあれ、少し待ってもらって……」
「いえ……その」
腰を浮かしかける涼に落ち着くように手を振っている律子に、小鳥は言いよどみ、そして、思い切ったようにこう続けるのだった。
「律子さんに会いたいって」
第五話 終
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